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「他人のせいにするな」は間違い。心の為にはした方が良いときもある

Cakesの記事で面白そうな記事があったので。解説と自分が考えたことを。

  1. なぜ豊かな国の人ほど自殺するのか?
  2. 他人のせいにできるかどうかが大切
  3.  たまには他人のせいにしよう

1.  Q.なぜ豊かな人ほど自殺するのか? A.他人のせいにできないから

アメリカの自殺者は年間3万8000人ほどで、殺人による死者の2倍を超えている。自殺はほとんどの年齢層で死因の上位10位以内に入っている。

アフリカ等の貧困国の自殺率が意外にも低いことはよく知られていると思うが、豊かな国の代表であるアメリカで自殺者数がこんなにも多いとは。

豊かな国ほど自殺率が高いことの根拠としてレスターの「そして誰も責められなくなった理論」が有力だと言われている。

「どんなに不幸でも、政府であれ経済であれ、何かのせいにできれば、それが免疫となって自殺から守ってくれる」と彼は言う。

自分の不幸の責任をなすりつける外的要因が何もないときこそ、自殺をする確率が高まる。この説に立てば、なぜアフリカ系アメリカ人のあいだで自殺率が低いのか、なぜ視覚をとり戻した人が自殺願望を抱きやすいのか、なぜ生活の質が上がるにつれて青少年の自殺率が上がるのかを説明できる」

なるほどなと思った。以前、鬱と自殺に関する記事を書いたときには、鬱になって自殺する人の条件に「真面目な人」と書いたことがある。

〇〇な人が鬱になって自殺すると気づいてから楽になった話 - おはごろもり

「真面目な人は責任を全て自分に押し付けて一人で悩んでしまい、感情の泥沼にはまるから」という意味合いで書いた。

こっちは「他人のせいにしない性格」を、レスターは「他人のせいにできない社会」を指摘してるけど、原因は一緒だ。

自殺の原因は、「責任を自分に押し付けること」にある。国が豊かであるほど、自分ができることの範囲が増える。つまり、自分の主体性が増す代わりに、その結果の責任を自分が負うことになる。逆に、自分がその日のご飯を食べることにも精一杯な身分であれば、その不満を社会や生まれた身分への恨みという形で吐き出せる。責任を社会に負わせることができる。

2.他人のせいにできるかどうかが大切

例えば、僕がどこぞのゲームの主人公よろしく2000万の借金を抱えたとしたら

自分がFXに手を出して溶かした場合は、これはもう死にたくなる。まず、責任を他人に転嫁できない。どうあがいても「お前が悪い」以外の返答がないからだ。f:id:hagoromox:20150226182532j:plain

世間からは冷たい目をあびせられ、毎晩布団の中で「何故俺はあんなことを・・・」とか、「これは夢だ、そうだ僕は小学生で(ry」と悩んで、しばらくしないうちに自殺してると思う。

自分ではなく、親の借金だった場合はどうなるか。例えば親が事業に失敗して、なんやかんやあって親の借金を肩代わりしたのなら、(当事者でないのではっきりとは言えないが)自殺はしないんじゃないかと思う。

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世間の目に映る僕は「借金を背負わされた可哀想な子」であって、決して冷やかな目ではない。相談すれば聞いてもらえる場合もあるだろうし、親の愚痴を言っても良い環境にあるだろうと思う。「俺は親からひどい仕打ちをうけてるけど、それでも頑張ってる!」と言ってバネにすることもできる。つまり、この場合の僕は他人のせいにできるからだ。

自殺を分けるのは「他人のせいにできる」カードの有無ではないだろうか。

3.たまには他人のせいにしよう

現代社会は自己責任の風潮が強い。失敗すればお前が悪い。他人のせいにするというのは悪いことだと思われている。でもcakesの記事を見て、そうは考えなくなった。

「たまには他人のせいにしたって良いじゃない」

もうこれにつきる。自殺は心から来る。自己責任は精神を蝕む。心の安定のために、たまには他人のせいにすることも必要ではないか。先のFXの例みたいに、1から100まで自分で行った上でのミスなら自分のせいにする以外にはないかもしれない。

ただ、社会は案外そんな単純なものでもない。仕事にしても、天気や同僚、病気や事故など数えきれないほどの要因がある。スポーツもゲームにも「調子が悪い」はつきものだし、恋愛なら相手の機嫌もある。

誰でも「他人のせいにできるカード」を持っていると思う。もちろん、何も毎回使えと言ってるんじゃない。それは向上心が無いだけ。

自分に責任を押し付けて心を酷使するくらいなら、たまには使っても良いんじゃない、ということを伝えたいし、そんな社会であってほしいなと願う。

 

「自己責任」とは何か (講談社現代新書)

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