以前「謝ったら死ぬ病」に関する記事を書きました。それから一週間もしないうちにタイムリーに典型的な人物が現れてしまいました。
哲学を修めたジャイアンこと芦田宏直という方です。ちなみにジャイアンというのは蔑称ではなく、彼のTwitterIDです。(何故そんなIDにしたのかはわからんですが)
「謝ったら死ぬ病」を抱える賢い大人に対して僕らができそうなこと - おはごろもり
子どもは親に育てられ、その過程の中でいろいろ大切なことを教わります。他者から親切にしてもらったら「ありがとう」、人と別れる時には「さようなら」。お年寄りに席を譲りましょうとか、歩道を渡る時は左右を確認しましょうとか。
じゃ、その中に「悪いことをしたらごめんなさい」という教えが無かったのか。
【新幹線】空いている指定席は誰のもの? - Togetterまとめ
一連の問題はこちら
なぜ謝罪できないのか?
人が悪いことをしたときに謝罪しない理由はたった2つだ。
「謝る方が損をする」か「悪いと思ってない」からだ。今回はどっちのケースだったのだろう。謝る方が損をするというのは、
①自分が間違いだっていうのは分かってるんだけど、かっとなって火種を撒いたあげく撤退するのは「負けを認めたようで悔しい」=負けず嫌い
②知識人・有名人としての自分のイメージを下げたくない=保身
③あえて火種を撒くことで世間にアピールする=炎上商法
といった理由がある。もちろんこれが全てではないけど、今回のケースを見る限り、芦田氏がこう考えていたとは思えない。なぜなら、もし自己保身や負けず嫌いで動いているとしたらネット(Twitter)に晒すのは逆効果だからだ。自分のイメージを下げたくないなら当の問題を車掌と1:1で解決するはずだった。
となると今回の場合、芦田氏は自分のやったことが悪いと思っていなかった。カントを引き合いに出して新幹線のルールを批判していたのがその証拠だろう。
学問を修めて知恵をつけた結果、何事にも邁進せず、常に疑問を持つことを忘れない考える大人になった。
人間は考える葦である /ブレーズ・パスカル
過去から学び、今日のために生き、明日に希望をもちなさい。
大切なことは、疑問を持つことをやめないことだ。 /アルベルト・アインシュタイン
その大人は、あろうことか「他人に迷惑をかけてはいけない」という社会の常識にも疑問を持ち始めた。もう誰にも止められない。
対処法
一切関わらないこと。
自分が悪いと分かっていて、保身のために謝罪しなかったり逃げたりするならマシでしょう。「そういう人なんだ」と思って今後関わらないのが懸命です。
ただ、今回のように「自分が悪いと思っていない」真性タイプは、第三者がどう指摘しても止まらないかと思います。このタイプにできる対処法としては、「反論しても無意味」ということを前提として、一切何も言わないのが吉でしょう。
「それは違うよ」という言葉は火に油を注ぐだけなので、正義感から芦田氏を更正させようというのは辞めた方が懸命です。
もし、自分の指定席に知らない人が座っていたら、一言話しかけるか、通じない場合はすぐさま駅員を呼ぶべき。ということを芦田氏は教えてくれたのかもしれません。
BLOG「芦田の毎日」: 成人式を迎えるあなたへ ― 大人になるというのはどういうことなのか
大人になるとはどういうことなのか・・・・・

人はなぜ謝れないのか―自分も相手も幸せになれる「謝罪」の心理学
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